新・ことば事情
6206「てっぺん」
『校閲ガール ア・ラ・モード』(宮木あや子、角川書店)を読んでいたら、
「てっぺんをすぎてからは」(65ページ)
という表現が出て来ました。この、
「てっぺん(天辺)」
というのは、
「午前0時=24時」
を意味します。つまり、
「日付けが変わってから」
という意味ですね。テレビ業界やマスコミではよく使う気がするんですが、一般的な言葉なんですかね?
『広辞苑』『明鏡国語辞典』『新明解国語辞典』『精選版日本国語大辞典』『三省堂国語辞典』には、この意味での「てっぺん」は載っていませんでした。もちろん、
「一番上」
という意味では載っていますが。
アナウンサーはこのほかに、
「アナログ時計の文字盤の12の所」
の意味でも使います。
「てっぺんから、送り直し」
と言えば、「時計の秒針」が「12」を指すところから読み直して、VTR素材をネット回線でキー局(日本テレビ)に送ることを言います。