新・読書日記 2016_165
『男のおばあさん』(永六輔、大和書房【だいわ文庫】:2016、8、25)
7月7日に亡くなった永六輔さん。早速、「追悼」と銘打った本が出ている。
これまでも、あの大ベストセラー『大往生』をはじめとして何冊も永さんの本は読んでいるが、どれも短いエピソード。
タイトルは「男」で年を取ったから普通は「おじいさん」だけど、そうではなくて、話好き・人と関わるのが好き・好奇心満載の「おばあさん」的な永さんなので、「男のおばあさん」。昔の鶴瓶さんのラジオ番組『ぬかるみの世界』で、「おじん・おばん」論争があったが、男でも「おばん」がいるんですよ、心情・性格としては。それが年を取ったから「おばあさん」。よく分かります。
全国を"取材旅"している永さんならではの「市井の人々」の面白い話、深い話、感動する話が満載。もしかしたら、実話ばかりではないのかもしれないが、まるでお坊さんの説法を聞いているよう・・・。あ、元々永さんは、お寺の家の人か。さすがです。南無阿弥陀仏。
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