新・ことば事情
6190「パルミジャーノチーズ」
10月25日の日本テレビ『ZIP!!』の名物コーナー「MOCO'Sキッチン」。この日のメニューは「カレー味のコロッケ」でした。速水もこみちさんが、コロッケの具に小麦粉を付けるときに、
「パルミジャーノチーズも、まぶします」
と言っていました。あれ?「パルミジャーノチーズ」って、昔は、
「パルメザンチーズ」
って言ってなかったっけ?どちらも意味は同じ、イタリアの、
「パルマのチーズ」
ってことですよね。「パルマ」は、中田英寿選手が一時所属していたサッカーチームがある所ですね。(最初は「ペルージャ」でしたが、パルマにもいなかったっけ?)
「パルメザン」は英語で、「パルミジャーノ」はイタリア語か。
グーグル検索してみたら(10月25日)
「パルミジャーノチーズ」=11万5000件
「パルメザンチーズ」 =44万4000件
で、従来の「パルメザンチーズ」のほうが、ちょうど4倍ほど使われていますが、「パルミジャーノ」も11万件以上と、相当使われています。
検索で出てきた、緑色の細い円柱の容器に入った、スパゲッティにかける商品の名前は、
「クラフトパルメザンチーズ」
でした。綴りは、
「パルメザン」=「Parmesan」
「パルミジャーノ」=「Parmigiano」
です。ネット検索で、
「『パルメザンチーズ』と『パルミジャーノ・レッジャーノ』の違いは?」
(2013年12月15日)というサイトがありました。
(https://kw-note.com/food/difference-between-parmesan-and-parmigiano-reggiano-cheese/)
それによると、
「パルメザンチーズ」はイタリアで作られている「パルミジャーノ・レッジャーノ」の「英語読み」であると、予想通りの答えが。(スペル:「Parmesan cheese」「Parmigiano Reggiano」)
しかしその後に、「複雑な事情がある」と記されています。
一言で言うと、
「原産地呼称」
です。「パルマ」の素材を使って、パルマの定められた製法で生産され、検査で認定されたものだけが、
「パルミジャーノ(レッジャーノ)」
を名乗れるということのようです。「シャンパーヌ地方」で取れたブドウを使い、シャンパーヌ地方の製造方法を使ったものしか、
「シャンパン」
と名乗れず、それ以外は、
「スパークリングワイン」
という一般名詞を名乗らなくてはならないようなものでしょうか。(スペインのカタルーニャ地方で、同じ製法で作られたものは「カヴァ」と呼ばれています。)
つまり、製法は「パルミジャーノ」と同じでも「パルマ以外」の物は「パルミジャーノ」とは名乗れず、それで、
「パルマ風」
という意味での
「パルメザン」
と言っているのでしょうか?難しいそうだなあ。