新・ことば事情
6187「カリッ、サクッ、パリッ」
会社で、
「マカロンを焼いてラスクにしたお菓子」
を、お裾分けで頂きました。見た目は「マカロン」そのものです。しかし、「マカロン」はやや「しっとり」した食感ですが、それを焼いて「ラスク」にしているので
「サクッ」
とした食感が特徴だというので、早速、食べてみました。
まず「上の歯」に当たった感触・歯触りは、
「カリッ」
でした。「カリッ」には「均一な硬さ」があり、「空洞」は感じられません。
その後「下の歯」で噛むと、意外と薄くて「カリッ」とまでいかない間に、
「中の空洞(空気の層)」
に至ってしまったために、たしかに、
「サクッ」
という食感がしいました。そんな音が聞こえたように思います。
だとすると、「サクッ」という音で表される状態は、
「最初に当たった感じはやや硬いがもろく、それが崩れて空気の層に当たる感触」
と言えるのでしょうか。「スコップ・シャベル」が「軟かめの土に入る感じ」も、
「サクッ」
ですね。また、最近若者がよく使う、
「サクッとメシ行きますか」「仕事をサクッと終わらせて」
などの「サクッと」も、
「最初に当たる"困難"は硬いけど、すぐに終わる感じ」
なのでしょうね。似たような言葉に、
「パリッ」
があります。これも、
「何か堅い物が割れる音」
ですね。代表的なものは、
「おかき・せんべい」
です。あれも「堅い表面」を噛んだ後に「空洞」が来ますが、
「『サクッ』のほうが、表面が柔かい感じ」
がします。
「『パリッ』は、なかなか割れない硬さを持っているが、一旦割れると『もろい』。粘性は無く、潔く割れちゃう」
感じです。
こういったことに関してを論じることを、専門用語で、
「マカ論」
と言い、あまりこういうことばかり言っていると、
「人から信用されなくなるラスク・・・いや、リスクを伴う」
訳ですが・・・などと思っている間に、その「マカロン・ラスク」は、胃の中に納まってしまいましたとさ。