新・ことば事情
6186「パラリアン」
9月8日、ちょうど「リオ・パラリンピック」が開催されていた期間ですが、入院中の病院のベッドの上、ラジオで「ミヤネ屋」の音声を聞いていたら、日刊スポーツ・久我悟部長が、
「パラリアン」
という言葉を口にされました。あまり耳にしたことはありませんが、
「パラリンピック出場選手」
のことでしょうね。そのあと、3時前の「ニュース250」のコーナーでは、日本テレビの岸田雪子さんは、
「パラアスリート」
という言葉で表現されていました。
こちらのほうが、耳慣れた感じですね。「オリンピック選手」も、
「オリンピアン」「オリンピックアスリート」
と両方言いそうですしね。
グーグル検索(10月14日)では、
「パラリアン」 = 339件
「パラアスリート」=9万8700件
ということで圧倒的に「パラアスリ-ト」のほうが使われていました。念のため「オリンピックク」のほうも検索してみると、
「オリンピアン」 =66万7000件
「オリンピックアスリート」= 2万3300件
と、こちらは「オリンピアン」のほうが圧倒的に使われていました。
もしかしたら「パラリアン」という言葉は、「オリンピアン」からの類推で使われ始めたのではないかな?と思いました。
で、「パラリアン」という言葉があるのか?造語ではないのか?と「英和事典」を引いてみても載っていません。その代わりに「パラリンピック選手」という意味で載っていたのは、
「paralympian」
という言葉でした。これを日本語でカタカナにすると、
「パラリンピアン」
になります。これもグーグル検索したところ、
「パラリンピアン」=11万0000件
出て来ました。「日本パラリインピアンズ協会」という団体もありました。
久我さんが言い間違えたか、私が聞き間違えたか、したんですね。お騒がせしました。