新・ことば事情
6176「科学は・・・」
9月10日放送の読売テレビ『ウェークアップ・ぷらす』の音声のみを、入院中のベッドの上で聞いていたら、ゲスト出演のノーベル生理学・医学賞を受賞された、
山中伸弥教授が、
「iPS細胞から、どうやって心臓や他の臓器にかえるんですか?」
と、辛坊治郎キャスターから質問を受けていました。それに対して山中教授は、
「それは、『発生学』という他の学問で、受精卵から心臓ができて脳ができて、という過程が明らかになっているので、それを利用させてもらう。科学は過去の学問の積み重ねですから」
と答えたのを聞いて、感銘を受けました。この、
「科学は、過去の学問の積み重ね」
という言葉です。新しい発見も、過去の学問の積み重ねの上に立っているんだなと。それはある意味、専門分野の垣根を越えて成立するのだなということが、よく分かったからです。「積み重ね」というのは、つまり「歴史」ですよね。
大変勉強になる一言でした。ありがとうございました。