新・ことば事情
6167「切る所で意味が変わる」
8月30日に行われた、7月7日に亡くなった永六輔さんのお別れの会での黒柳徹子さんの弔辞で、
「その次の次の日に亡くなったというお話を聞きました」
という文章がありましたが、これは「どこで切るか」で意味が変わってきます。
(A)「その次の次の日に 亡くなったというお話を聞きました」
(B)「その次の次の日に亡くなった というお話を聞きました」
(C)「その次の次の日に亡くなったという お話を聞きました」
つまり、「その次の次の日」に何があったかというのが、
(A)「(永さんが亡くなったという)話を聞いた」
(B)・(C)「永さんが亡くなった」
と微妙に意味が変わって来ます。
もちろん、
「永さんが亡くなった日の当日の内に、その話を聞いた」
のであれば、
「日付は同じ」
ですが、やはり意味合いが違うのです。
今回は、一体どちらなのか、判断が付かなかったので、結局、
「その次の次の日に亡くなったというお話を聞きました」
というように「スペースを空けずに」出しました。