新・ことば事情
6164「インスタントコーヒーとソリュブルコーヒー」
50代も半ばになった私などの世代ですと、
「インスタントコーヒー」
という名前に馴染みがありますが、最近は、
「ソリュブルコーヒー」
という名前に変わりつつあります。。「ソリュブル」という聞き慣れない言葉は、
「解決」
という意味の、
「ソリューション」
の「ソリュ」と同じ意味で、
「溶ける(解ける)」
なのだと思われます。が、なかなか私などの意識には「溶けて」いきません。
なぜ「インスタント」を「ソリュブル」に変更するのか?おそらく、
「インスタントのイメージが下がったから」
ではないでしょうか?
「インスタントラーメン」「インスタントカメラ」
など、「インスタント」は「文明の象徴」でしたが、時代とともに、その価値が下がって来たのでしょう。
「文化住宅」「文化包丁」などの「文化」や、「電気ブラン」「電気飴」などの「電気」と同じような、
「新しい文明の象徴」
だったのでしょうね。その賞味期限が切れた、ということではないでしょうか。