新・ことば事情
6144「『シングルス』と『ダブルス』のアクセント』
8月17日の日本テレビのお昼のニュース『ストレイト・ニュース』で、リオ五輪の卓球女子代表が団体で「3位」、銅メダルを獲得したニュースを伝えていました。
その中で、ベテランの女性アナウンサーが、
「ダ/ブルス」
という、
「平板アクセント」
で原稿を読んでいるのを聞いてびっくりしました!急いで、新しい『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみると、案の定、
「ダ\ブルス」
の「頭高アクセント」しか載っていなかったので、ホッとしました。
もちろん、その言葉をよく使う専門家の間では「平板アクセント」になる、いわゆる、
「専門家アクセント」
がありますけどね。もしかしたら彼女は、趣味で、「ダブルス」という言葉が出て来る「卓球」か「テニス」か「バドミントン」をやっているのかもしれません。
リオ五輪のバドミントン女子ダブルスで、見事に優勝を飾った「タカマツ」ペアの、松友美佐紀選手も、8月19日の日本テレビの夕方のニュース番組『every.』のVTRの中で、
「ダ/ブルス」
というように「平板アクセント」で話していました。「専門家」は、そうなのです。
その後のインタビューで出て来た伊藤美誠選手(15歳)は、
「シ/ングルスよ\りも」
というように、
「シ/ングルス」
を「平板アクセント」で話していたので、これもビックリしましたが、これはまさに、
「専門家アクセント」
でしょう。その後に出て来た原稿で、女性アナウンサーも、同じように「シ/ングルス」と「平板アクセント」で読むのかなと思ったら、ここはさすがに、
「シ\ングルス」
と「頭高アクセント」だったので、またホッとしました。