新・読書日記 2016_119
『泡沫日記(ほうまつにっき)』(酒井順子、集英社文庫:2016、6、30)
2016読書日記115で書いた「ジェーン・スー」さんの『女の甲冑 着たり脱いだり毎日が戦なり』を読んだら、なんだか酒井順子さんが読みたくなって、本屋さんへ行くと、まだ読んだことのない文庫本があったので購入。即読んだ。単行本は2013年に出ているそうだ。知らなかった。タイトルは「うたかた」と読むのかと思ったら「ほうまつ」とルビが振ってあった。
「50歳」を目前にした「中年女性」の酒井さんが、「この年になって初めて経験すること」について書いています。「老い」も「新しい発見」と考える視点だと、それと「戦う」ということがない。「ジェーン・スー」さんは、きっと「老化」に対して「アンチ・エイジング」というように「アンチ=反」で戦っているのだが、酒井さんはそれらも「新しい体験・経験」として受け入れている自然体。そういう意味では、酒井さんの態度の方が好ましいが、それはやはり「年の功」なのではないかなあ・・・という気もするわけです。
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