新・読書日記 2016_115
『女の甲冑 着たり脱いだり毎日が戦なり』(ジェーン・スー、文藝春秋:2016、5、30第1刷・2016、6、30第2刷)
著者の「ジェーン・スー」さんのエッセイは、以前一冊読んで面白かったので、この本も買ったのだが。
うーん、傾向としては「酒井順子さん」と似ているのだが、酒井さんよりも6~7歳若いのかな、世代差を感じる。その分、文体が、私ら世代とはしっくり来ない感じもある。
最初に読んだ本に比べると、著者本人が今悩んでいるような感じがした。もがいているというか。タイトルのように、「女(女性)」が「社会」に出て、独り者で働いて暮らしていく上で、これまでの「世の中」の視線(常識)と戦っていかなくてはならない。今、彼女は奮闘中。酒井順子さんは、「戦わずして勝つ方法」を探していたように思うのだが(多少、彼女は"男性的な面"もあったのだと思う。「鉄子」だったり。だから世の中は酒井さんの「敵」とまではいかなかった)、ジェーン・スーさんは正面から戦って、かなり疲れているように思えました。ジェーンさんが「世の中」と戦う際に着る「甲冑」を仕舞った「クローゼット」の中を、あなたも覗いてみませんか?
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