新・ことば事情
6130「地球の裏側・反対側・向こう側」
現在、オリンピックが行われている「ブラジル・リオ」。
日本から言うと、ちょうど「地球の反対側」「真裏」にあります。だから時差は「12時間」で、「昼と夜」、全く「逆」ですね。
お笑いコンビの「サバンナ」の八木さんのギャグで、地面に向かって叫ぶ、
「ブラジルの人、聞こえますかーーー!」
というのがありますが、まさにそういう位置関係なんですね。
昔は、そのブラジルのことを紹介するときに、
「地球の裏側」
と言っていましたが、この「裏側」が「差別的である」と言われたためか、最近は、
「反対側」
と言うようで、「ミヤネ屋」のリオ五輪リポーターの藤村さんも「反対側」と言っていました。
また、東京キー局の女性アナウンサー5人が出ている「リオ五輪応援キャンペーンCM」では、
「地球の向こう側にエールを」
と言っていました。「向こう側」。「向こう」は「向こう」でも一番遠い「向こう側」ですが・・・。
「裏側」だと、
「どっちが『表』で、どっちが『裏』やねん!」
ということになりますが、こういう言葉を使う人にとっては、当然のように
「自分の所が『表』」
だと思っているわけで・・・。その昔、
「表日本・裏日本」
という表現がありましたが、最近は聞かれなくなりました。
グーグル検索では(8月16日)、
「地球の裏側」 =48万5000件
「地球の反対側」 =20万1000件
「地球の向こう側」=10万5000件
でした。あれ?でも「地球の反対側」と言うと、
「火星」
なんかがあったりするんじゃない???