新・ことば事情
6125「愛妹」
リオ五輪でアテネ以来12年ぶりに「体操男子団体」で金メダルを獲得した内村航平選手の妹・春日(はるひ)さんが、8月9日の「ミヤネ屋」に、地元長崎から中継で主演してくれました。その彼女を指したサイドスーパーで、
「愛妹」
という言葉が。
「そんな言葉、あるんですか?」
と、Tディレクターが聞いて来たので、
「うーん、あんまり見たことないけど意味は分かるし、文字数(スペース)の制限がきついサイドスーパーだから、まああいいかなあと思って、そのまま通した。」
と答えました。
「愛○○」という言葉で「まな」と読む言葉では、
「愛弟子」「愛娘」「愛息子」
あたりがありますが、「愛妹」はあまり目にしません。
また、「あい」と読む言葉では、
「愛妻」「愛息」「愛犬」「愛猫」「愛鳥」
等があります。「愛」ではない言葉が頭に付く「兄弟」を考えると、
「賢弟」「愚兄」「愚息」「愚妹」
などの表現があるので 音読みで「あいまい」とする「愛妹」なら「許容」かなあと思って、そのまま出したのです。放送後にグーグル検索してみたら(8月9日)、
「愛妹」=22万0000件
「愛弟」= 5万2300件
「愛兄」= 1万9400件
「愛姉」= 2万0200件
でした。その中で「愛妹」は何と読むのか?という「ヤフー知恵袋」によると、
*(Q)「愛妹」←これはなんて読むのでしょうか? 普通に「あいまい」でよろしいのでしょうか??
*(A)今調べたら「まないもうと」と出てきました。また検索候補でも「まないもうと」と打つと愛妹が候補に出てきます。
と記されていました。
また「愛弟」は国木田独歩の作品に、
「愛弟(あいてい)通信」
という作品がありました。
「愛兄」は、江戸中期の狂言本で、
「愛兄(あいきょう)隅田川」
という作品名が出て来ました。(ただ、トップに出て来たのは「福原秀行」という名前。誰なんだろう?と思ったら「(福原)愛の兄」でした・・・。)
「愛姉」は、あまり出て来なかったです。
「愛妹」が許容かどうか、結果は、
「あいまい」
なようで・・・。