新・ことば事情
6113「海岸線に沈む夕日」
7月26日の「ミヤネ屋」で、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんが、神奈川・葉山海岸のおしゃれなカフェでデートをしていたというゴシップを、『週刊女性』8月9日号の記事を基に紹介することになりました。
事前のテロップなどをチェックしていたら、こんな一文が。
「海岸線に沈む夕日」
ちょっと待った!
「海岸線」に「夕日」は沈みますか?
普通は沈みません。夕日が沈むのは、海に面していれば、
「水平線」
ですし、地面がずーっと見えるところでしたら、
「地平線」
に沈むよね。「海岸線」って、まあ、簡単に言っちゃえば、
「波打ち際」
ですよね。そんな所に沈まれたら、暑くて熱くてかなわん!
あ、そうか、二人のデートの様子が「アツ」かったので、そう表現したかったのか?・・・・違うよね。単に間違えてるだけだよ。
原稿やテロップは、
「水平線に沈む夕日」
に直しました。
まあ、三陸海岸などの切り立った岸壁で、それを遠くから見た場合に「海岸線に沈む夕日」も、ないことはないけど「葉山マリーナ」では、あり得ませんね。
思わず、想像してしまいました。アッチッチ!
(で、結局、神奈川・相模原市の障害者施設で19人が殺害された事件を、時間を延長して放送したために、この話題は放送されませんでした。)