新・読書日記 2016_113
『トランプがローリングストーンズでやってきた~言霊USA2016』(町山智浩、文藝春秋:2016、5、25)
いやあ、ついにトランプ氏がアメリカ大統領選挙の共和党候補に正式に指名されて、受諾してしまいましたね!
本書はこの1年、「週刊文春」に連載された町山さんのUSAに関するコラムをまとめたもの。5月に出ていたんだ、気付かなかった。毎週、読んでいて、毎回単行本も購入して読んでる愛読者。でも時々、(「文春」の)真ん中あたりのページにあるこのコラムを見つけられずに、見逃がしてしまうこともあるので、全部読んだとは言えず、単行本で初めて読むものも、1つか2つあった。しかし、要はこの1年のアメリカをまとめると「トランプ現象」に行きつくのでしょう。それがこの「言霊USA2016」を一言でまとめたタイトル。最初「ローリングストーンズでやって来た」という意味が解らなかったが、各地の演説でのBGMが「ローリングストーンズ」だってこと、。なるほど。今回の共和党・大統領候補指名大会での登場のBGMは「クイーン」だったが、その「クイーン」から「勝手に俺らの曲を使うな!」と抗議されて「使用料は払っている!」と反論。相変わらず、トランプらしい。
そのトランプ氏が司会をしていたリアリティー番組『ジ・アプレンティス』の後任司会者、誰だと思います?
なんとあの、「シュワルツェネッガー」なのです!
挿し絵の澤井健画伯が、シュワルツェネッガーーになぜか「関西弁」でこう言わせています。
「これはアレやね、むかし『大統領を目指した男』と、これから『大統領を目指す男』が入れ替わったってことやね。」
こういう、普通日本にいてはわからないような情報と「空気」を、わかりやすく伝えてくれるので、このコラムは好きです。
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