新・読書日記 2016_095
『翻訳できない世界のことば』(エラ・フランシス・サンダース著&イラストレーション・前田まゆみ訳、創元社:2016、4、20第1刷・2016、5、10第2刷)
絵本です。こういうのも「あり」だなあ。新聞のコラム欄で紹介していたので、取り寄せて読んでみた。
著者は20代の女性でいろいろな国に住んだことがあるそうだ。また「翻訳できない」の意味は、「apple=りんご」のように、「1つの単語を1つの単語に置き換えること」ができない、という意味だそうです。なるほど。本当に「翻訳できない」んだったら、こんな本も出せないものなあ。
「翻訳できないことば」を具体的にいくつか紹介すると、
*ノルウェー語「PALEGG」(「A」の上に○)=パンにのせて食べる物、何でも全部
*マレー語「PISAN ZAPRA」=バナナを食べるときの所要時間
*インドネシア語「JAYUS」=逆に笑うしかないくらい じつは笑えないひどいジョーク
*カリブ・スペイン語「COTISUELTO」=シャツの裾を絶対ズボンの中に入れようとしない男の人。
うーん、確かに一つの単語で表現できない、日本語では表現しないものばかりだなあ。この「差異」が「個性」であり「文化」というものですよね。
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