新・読書日記 2016_094
『1989年のテレビっ子』(戸部田誠、双葉社:2016、2、21第1刷・2016、3、25第3刷)
まさに私なども同時代のテレビの話なので、興味を持って読んだ。400ページ近い分厚い本で、データ本としても役に立つ。たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン。東京と大阪、両方の人気者が。
お笑い界の「ビッグスリー」というと、ここ何十年も「たけし・タモリ・さんま」と言われるが、実は「さんま」が入る前は「たけし・タモリ・欽ちゃん」だったと。あ・・・たしかに。忘れていた。
うーん、やはり時代は動いてはいるのだな。やはり主にフジテレビを巡る番組の話が多いが、日本テレビもそれに対抗して出て来る。「そうだったのか!」という話も多い。
やはりその「お笑いの世界」の大きな柱として「フジテレビ」があり、「笑っていいとも!」が、ある時代の最後に象徴的番組であったのが、おととし(2014年)終わってしまった。そういった「時代の変化」「過ぎ去った青春」を懐かしむ一冊だと思う。
ただ惜しむらくは、章ごとの「注*」の「アステリスク」と、「引用文献※」の「米マーク」が似ていてもわかにくいのと、章ごとの「注*」を章末にまとめるのではなく、そのページの欄外などに載せるようにしてほしかった。また「引用文献」に、いちいち記を付けなくても結構。読むときに集中できない。
それと、かなりこの本売れていて、もう「3刷」なのに、誤字・誤植・脱字が多い。一体、校閲はしているのだろうか?これだけ誤字などが多いと、折角の貴重なデータの信頼性も揺らぐと思う。
具体的には、いきなり「まえがき」の2ページ目【(6ページ)16行目】、
×「一同に会していた」→○「一堂に会していた」
【58ページ16行目】
×「出演者たちの目に色が変わった」→○「出演者たちの目の色が変わった」
【64ぺージ3行目】
×「多目に見てくれた」→○「大目にみてくれた」
【82ページ13行目】
×「それどこか」→○「それどころか」
【189ページ4行目】
×「身近かな感じの人」→○「身近な感じの人」
【282ページ18行目】
×「番組の会議を見学するもの勉強になるから」→○「番組の会議を見学するのも勉強になるから」
【356ページ7行目】
×「声だけが消されるという奇妙な改編が行われた」→○「声だけが消されるという奇妙な改変が行われた」
・・・・・ちょっと、多すぎます。