新・読書日記 2016_063
『もう「東大話法」にはだまされない~「立場主義」エリートの欺瞞を見抜く』(安冨歩、講談社+α新書:2012、9、20)
4年前に買って、ちょっと読みかけて読み差しになっていました。
「東大話法」とは?
「帯」には、
「わざとややこしく話して 問題をウヤムヤにし、ケムにまいて責任逃れをする、徹底的に不誠実」
な話し方だそうで、それに対抗するために読むべし!と。
そもそも著者が「東大教授」なので、「なんじゃ、そりゃ?」とも思うが、だからこそ真実味があるのも、また事実。
この「東大話法」なるものの秘密を、なぜ著者が世の中に広く知らしめたいと思ったかというと、「東日本大震災」の責任問題を巡って、エライ人たちがこぞってこの「東大話法」を使って責任逃れをしようとしているのを見かねて、その欺瞞を暴くことが目的だそうだ。
「帯」の裏を見ると、「代表的な東大話法」が列挙されている。それによると、
「それは私の立場では答えられません」
「君の言うことはよくわかった。実は私もそう思うのだ。だが、色々と事情があって、そうはいかないんだ。大人になれ 」
「そのような意見もあるかとは思いますが、私としては、まだまだ議論が足りないと」
「もし気分を害したなら、謝るよ」
「そこまでやるとは思わなかったよ、他人に迷惑だろ」
ああ、こうやって見ているだけでハラが立つ!いわゆる「お役人言葉」の系統ですね、これは。よく、この話法を使っているヤツらの顔が、頭に浮かびます、言わないけど。
ま、一読の価値はあると思います。ハラ立つけど。
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