新・読書日記 2016_040
『インフェルノ(上)』(ダン・ブラウン著、越前敏弥訳、角川文庫:2016、2、25)
「2016読書日記039」に書いた『翻訳百景』(越前敏弥、角川新書)を読んで興味を持って本屋さんに行ったら、ちょうどこの『インフェルノ上・中・下』の3巻の文庫本が出たばかりで、
「もしかしたら『翻訳夜話』は『インフェルノ』の文庫本発売とタイミングを合わせた"販売促進"の役目があるでは?」
と思うほどのタイミングの良さ。(『翻訳夜話』も『インフェルノ』も「角川」から出てるので、本当にそうかもしれませんね。)
もし、面白くなかったら・・・と思って、とりあえず「上」だけ買って読み始めたら、これが止まらないおもしろさ!
『翻訳夜話』の中で越前さんが書いていたように「読みやすい・スピード感のある文章」に心を砕いたということが、とてもよく分かった。本当に「映画を見ているように」文章が映像的であり、またスピード感があるのだ。そういう視点で読んだことは、これまでになかった。・・・、いや、昔あった。「シドニー・シェルダン」の「超訳」シリーズは、こんなふうな「スピード感」があったなあと、懐かしく思い出した。当然、一晩で読み終わり、翌日「中・下」巻を購入した次第。
どうしても主人公は「トム・ハンクス」を思い浮かべながら読んでしまいました。
ちなみに、翻訳者の越前さんは、私と同い年でした。
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