新・読書日記 2016_029
『冒険訓~「辛坊訓2」』(辛坊治郎、光文社:2014、9、20)
光文社発行の週刊誌『FLASH』に連載しているコラムをまとめたもの。この単行本は出てすぐ買った(最近は、辛坊さん、くれないので。それと、売り上げにささやかながら貢献しようと思って。)週刊誌のコラムは毎週、会社で読んでいるので「まあ、読まなくても...」と思っているうちに1年半が経ち、「そろそろ読んでおかないといけないな」と思って読みました。
既に一度読んでいるはずなのに、これが意外にも勉強になる。
「へえー、そうだったのか!」
ということも多かったです。ちょっと、ダジャレやナツメロをイントロにして饒舌な部分も多いですが、それは週刊のコラム、「FLASH」の読者層を何とか引きつけようという工夫でしょう。
日本の「ロケットの打ち上げ」の持つ意味、それは「大陸間弾道ミサイル」につながる技術でもあるという話で、ポイントは「液体燃料か、固形燃料か」。固形燃料はネズミ花火のようにコントロールが難しいが、すぐに打ち上げられるので「迎撃ミサイル」の技術として使える、つまり「核ミサイル」の「相互確証破壊」として担保できるが、「液体燃料」は、保存が利かないし、燃料注入に何時間もかかるので、「迎撃ミサイル」には使えないということは初めて知った。そう言えば、きのう打ち上げていたのは「液体燃料」だった。ということは「武器にはならない」。ということは、「平和利用」と言える「固形燃料」は、「平和利用」と言っていても「もしかしたら、兵器かも・・・」と、他国には思われているということか。勉強になった。
一番笑ったのは、「通信傍受」のコラムの最後。重要な事はネットでやり取りせずに、リアルな世界で行わないと、全て傍受されている恐れがあると書いた後に、こう記してある。
「すでに目端の利くテロリストたちは、重要なやり取りにコンピュータを使ったりしません。エロ画像だって、パソコンで見るなんてアホのすることです。賢い人は、今でもちゃんと『FLASH』を買っています。」
宣伝かよ!!
あ、辛坊さんがヨットでクジラにぶつかって死にかけた話は、「はじめに」と「あとがき」で挟み込むようにたっぷり書いてあります。生還から1周年の日に「あとがき」を書いていますが、その「生還1周年」から、もう「2年」たつんですねえ。(つまり、クジラにぶつかったのは、3年前の2013年だったか・・・・。)