新・ことば事情
5983「『三千院』のアクセント」
京都大原の「三千院」で、「大根(だいこん)焚き」が行われているというニュースが2月11日のお昼のニュースに出て来ました。「三千院」は「『だいこん』だき」だそうです、「『だいこ』だき」ではなく。
そのニュースの下読みをしていた増井アナウンサーが、質問して来ました。
「この『三千院』のアクセントは『サ/ンゼンイン』(平板アクセント)でしょうか?それとも『サ/ンゼ\ンイン』(中高アクセント)でしょうか?」
「うーん、それって京都の『嵐山』のアクセントの問題に似てるね。あれは『中高アクセント』で『ア/ラシ\ヤマ』だったね。『平板』で『ア/ラシヤマ』と読むと、地元の人から苦情が来るからね。その感じで言うと、『中高』で『サ/ンゼ\ンイン』がいいんじゃないかな」
「わかりました!」
ということで、お昼のニュースでは、
「サ/ンゼ\ンイン」
と読まれました。私が「平板アクセント」を避けた根拠としては、この「三千院」というお寺の名前(地名)が「全国区」になったのは、例の「デュークエイセス」が歌う、
「♪きょうとー、おーはら、さんぜんいん(京都・大原三千院)」
の歌詞・メロディーで有名な、「女ひとり」。あの曲では、
「サンゼンイン」
が、ほぼ「平板アクセント」のように歌われるのですが、実際の「三千院」のアクセントは、「そうではない」と聞いた覚えがあったからです。
そう思って、夕方、「かんさい情報ネットten.」を見ていたら、中谷アナウンサーは、
「サ/ンゼンイン」
と、デュークエイセスの歌のように「平板アクセント」で読んでいました・・・・。ま、彼女は「デュークエイセス」も「女ひとり」も知らないと思うけど・・・。