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『道浦TIME』

新・ことば事情

5955「『四天王』のアクセント」

 

 

1月9日、上方落語の「四天王」と呼ばれた落語家のうち、最後の一人、三代目・桂春團治師匠がお亡くなりになりました。85歳でした。この「四天王」とは、笑福亭松鶴・桂米朝・桂文枝、そして桂春團治の4人を指しますが、去年3月には桂米朝師匠もお亡くなりになっています。この、

「四天王」

のアクセントですが、1月15日の朝日放送のニュースで、女性アナウンサーが、

「シ/テ\ンノー」

と「テ」だけが高いアクセントで読んでいるのを聞いて違和感を覚えました。

『NHK日本語発音アクセント辞典』を引くと、私が思っていたのと同じ、

「シ/テンノ\ー」

というアクセントだけが載っていたので、「ほら!」と思いました。その女性アナウンサーは「四天王」という言葉を知らなかったのか?と思いました。

ところが!

その桂春團治さんのNHKでの追悼番組を見ていたら、落語作家で落語評論家でもある、小佐田定雄さんが、

「シ/テ\ンノー」

と、女性アナウンサーと同じアクセントで話しているではありませんか!

ということは、このアクセントは、

「関西弁アクセント=上方アクセント」

ということか!それならば「上方落語の四天王」に使う「関西ローカルニュース」であれば、

このアクセントのほうが正統である」

ということかもしれません。勉強になりました!

 

(2016、1、19)

2016年1月22日 16:16 | コメント (0)