新・ことば事情
5943「『享年』は数え年」
上方落語の四天王と言われた「松鶴・米朝・文枝・春團治」のうち最後の一人、桂春團治さんが亡くなりました。「満85歳」でした。1月14日に訃報が伝えられました。
所属の松竹から送られて来たFAXには、年齢に関して、こう書かれていました。
「享年86」
これを見て報道のデスクが、
「年齢が間違っているのではないか?」
と言っていたので、
「いや、本来『享年』は『数え年』で言うので、『満85歳』ならば『享年』は『86』で合っているよ。ただ、放送するときは『満年齢』で、『享年』は付けずに『85歳でした』とするべきだね。」
と話しておきました。