新・ことば事情
5941「女看護師」
1月3日、新聞のテレビ欄を見ていたら、MBSの「情熱大陸」が目に留まりました。
そこには、こう書かれていました。
「女看護師」
それを見て私が思ったことは、
「それなら『看護婦』でいいんじゃないの?『女看護師』って、『女芸人』みたいな感じだ」
でした。
本編(放送)もチラッと見ましたが、そのサイドスーバー(画面の右か左の上にずっと出ているスーパー)は、
「看護婦・大滝潤子」
でした。
思えば「看護婦」から「看護師」への名称変更が行われたのは、「2002年3月」から。もう14年も経つんですねえ。
「2002年2月6日」のグーグル検索では、
看護師= 2520件
看護士= 3万2400件
看護婦=51万0000件
でした。14年経ってどう変わっているか、検索してみましょう。(2016年1月14日)
看護師= 3370万0000件
看護士= 82万2000件
看護婦= 202万0000件
でした。なんと「看護師」は1万3000倍に増えています!「看護士」は25倍、「看護婦」は4倍です。すっかり「看護師」は定着したからこそ、そこに「男女の区別」を付け加えなければならなくなったときに「女看護師」という表現が出て来たのではないかと思います。
平成ことば事情560「看護師」もお読みください。