新・ことば事情
5929「入駅待ち」
今朝、普段と違う時間に電車が駅に止まっていたので「あれ?」と思ったのですが、どうやら、踏切事故があったそうです。おかげで電車はノロノロ運転。出社は定刻ギリギリになってしまいました。(ちょっと遅れた。)
さて、その電車が、もうすぐ「京橋駅」(降りる駅)というところで、停止してしまいました。なんでだろ?と思っていると、車内放送が、
「ただいま、『ニューエキマチ』です。ご迷惑を掛けます」
と。「ニューエキ」はもちろん、「乳液」ではなく、
「入駅」
だと思いますが、業界用語でしょうね。聞いて意味はわかりますが、私たちが普段使う言葉ではありません。「入○○」の形で、私たちが使うものとしては、
「入社」「入学」「入園」「入校」「入構」「入部」「入籍」「入門」
等がありますが、「入駅」は初めて知りました。グーグル検索では(12月21日)、
「入駅」=5万6800件
でしたが、そのトップに出て来たのは、
「大入駅」
という「福岡県糸島市にあるJRの駅名」でしたので、それを除きましょう。「大入駅」を検索すると、
「大入駅」=4万7900件
ということでしたで、「入駅」単独は、
「5万6800-4万7900=8900件」
というところでしょうか。あまり、数はないようです。
あ、普通、電車が線路に入って来ることは、
「入線」
と言うような。「入駅」と「入線」はどう違うんだろうか?一応、これも検索
「入線」=78万9000件
で、「コトバンク」によると、意味は、
「列車が始発駅で指定された番線にはいること。(例)臨時列車が―する」
でした。「始発駅」でないとダメなら、
「到着駅に客を乗せて入る」
のは、「入線」ではないんだな。
『三省堂国語辞典』も「入線」は「始発駅で」とありました。そして矢印で、
「『入構』を見よ」
となっていたので見ると、2番目の意味で、
「入構」=(2)列車がホームに入ること。
とありました。グーグル検索は、
「入構」 =10万7000件
でした。一般的には、
「入構待ち」
でしょうね。グーグル検索は、
「入構待ち」= 174件
「入駅待ち」= 117件
でした。どっちも、少なっ!