新・ことば事情
5924「サルのドレイ」
12月9日、NHKのお昼の関西ローカルニュースを見て(聞いて)いたら、こんなアナウンサーの声が聞こえて来ました。
「大阪・羽曳野市の誉田(こんだ)八幡宮では今、来年の干支・サルのドレイ作りが、最盛期を迎えています。」
え!「サルのドレイ」!?
それって「猿の惑星」みたいな・・・あ、あれは、人間が奴隷になっていたんだった。
「サルのドレイ」って何なんだろう?サル回しのサルを飼育してるってことなのか?
そもそも、そんなニュース、流していいのか??と思いながら画面を見ると、映像では、
「サルの置き物」
を作っています。そう、もうお気付きですね、「ドレイ」は「奴隷」ではなく、
「土鈴」
でした!しかあしアクセントは「土鈴」も「奴隷」も同じ「平板アクセント」の、
「ド/レイ」
ですので、どうしても、そう、聞こえてしまいます・・・。
その後も、アナウンサーは、
「ドレイの置き物」
「ドレイは、鳴らしやすいように紐を通し」
と「ドレイ」を連発。最後は、こう、締めくくっていました。
「ドレイは、2000個作られる予定です。」
あ、そうだ、
「恋の土鈴」
とか売ったら、儲かるんとちゃいますか?あ、広島で、
「鯉の土鈴」
なんていうのは、売れるんではないでしょうか??
・・・冗談はさておき、もしかしたら、私が聞き逃しただけかもしれませんが、最初のリードの所で、
「粘土で作った鈴=土鈴作りが」
というような言い換えの説明をしておけば、私のように、要らぬ「ドレイ(奴隷)妄想」に陥ることもなかったかな、と思いました。