新・読書日記 2015_168
『京都ぎらい』(井上章一、朝日新書:2015、9.30第1刷・2015、11、20第5刷)
売れています。発売2か月で5刷です。
京都出身の著者。しかし、京都と言っても「嵯峨野=洛西」出身なので、「本当の京都人=京都の中心部で生まれ育った人たち」から、「田舎者扱い」され差別されてきた、とまあ、ひがんでいる。だから、全国的に見れば、紛れもない「京都人」なのに、「本当の京都人」に対する対抗心や嫉妬心、今に見ておれ!という気持ちが常にある。その思いを書いたもの。「京都人」とつきあったことのある関西人なら、「ああ、わかるわかる!」と思えるだろうが、全国の他の地域の方に、わかるだろうか?と少し思ったが、おそらく全国至るところの「○○人」の「本物」とその周辺の「偽物扱いされる人」とういう構図はあるんだろうなと納得した。
それとは関係なく、和語を平仮名で書かれると読みにくい。そういう「こだわり」も、京都以外の地域から見ると「京都人」に思えるのだが・・・。関係ないか。(ときどき、「和語」を全部「平仮名」で書く人がいますが、そういう文章を読むと「和語か?漢語か?」が気になってしまって、文章の内容が頭に入って来にくくなるのですが・・・)
star4