新・ことば事情
5904「お二階」
ツイッターで、言葉に関する疑問がつぶやかれているのを見つけました。それは、
「なぜ『お二階』とは言うのに、『お三階』とか『お地下』とは言わないのだろうか?『二階』だけ特別なのは、なぜ?」
というものでした。
なるほど、言われてみれば確かに。ということで、私なりに考えてみました。
そこで、ハタ!と膝を打ったのは、
「八百万の神」
です!つまり。古来、日本の家には、隅々まで神様がいたのです。だから、各スペースを敬って「お」を付けたのです。
「お風呂」「お台所」「お手洗い」「お便所」「お納戸」「おくどさん」
などなど。その流れで、「二階」も、
「お二階」
になったのではないでしょうか?しかし、当時の庶民の家に「三階」や「地下」がなかったから、それらには「お」が付かなかったのではないでしょうか?
さらに考えると、この「お」が付くのは、
「女房言葉」
ですよね。その「女房言葉」が使われた場所には「三階」「地下」が無かったとも考えられます。「モノ」が無いので、「言葉」もない。その後「モノ」はできたけれども、その頃には既に「お」が付かない形が定着していたので、「お」は付かないままなのではないでしょうかね?いかがでしょうか?