新・読書日記 2015_152
『他人の不幸を願う人』(片田珠美、中公新書ラクレ:2015、6、10)
これも「2015読書日記149」で読んだ『男尊女卑という病』(幻冬舎新書)と同じ片田さんの著書。精力的な執筆活動です!
この本、読みかけで家の居間の机の上に置いておいたら、タイトルを目にした小学5年生の娘に「サイテー!」
と言われました。そう、「最低の人=他人の不幸を願う人」とは、どんな人なのか?なぜ、そんな最低なことをするのか?
また、そういった人に不幸にして出会ってしまった場合の対応は、どうすれば良いか?などについて書かれた本です。
結論は「羨望」。つまり、他人に対する「嫉妬」ですね。コワイですねー、古来「嫉妬」はコワイものですが、改めて。
「友達(フレンド)」だと思っていたら、実は「敵(エネミー)」だった、というような存在を、英語では、「フレネミー(frenemy)」と言うそうです。昔からそういった人はいたけど、最近、そういう人が増えているのではないかと。
「羨望増幅社会」だと、著者は言います。そう、テレビもそうですがSNS・インターネットは、情報を「加速」します。「加速」するというのは、「単位時間当たりの情報量の増大」ですから、つまり「情報増幅装置」なのです、マスコミは。その「情報」が「羨望」というものであったら、当然それも増幅されますよね。「フレネミー」が増えたのは、そういったことも関係しているのではないか?と考えさせてくれる一冊でした。
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