新・ことば事情
5878「ハロウィーンの表記」
10月末の「ハロウィーン」もすっかり日本でも行事として定着した感じですね。日本人は何か「お祭り」を求めているのかな。ちょっと「商業ベース」のような気もしますが。
近くのショッピングモールで、洋菓子店などで表記を見てみたところ、
「ハロウィン」=6店
「ハロウイン」=2店
「ハロウィーン」=2店
でした。読む分には、ちょっとぐらい表記が違っても、全然気になりません。書く際に「あれ?どっちだっけ?」と気になるわけですね。
また、近所の本屋さんの特集コーナーに並んだ「ハロウィーン本」の表記は、
「ハロウィン」=6冊
「ハロウイン」=2冊
「ハロウィーン」=2冊
あれ?「洋菓子」と同じ分布だ!
ちなみに日本新聞協会の『新聞用語集2007年版』では、
「ハロウィーン」
と伸ばして「ィ」は小さい。新聞は、大体この表記になっているはずです。
テレビはそれほど表記に関しては厳しくないので、恐らくバラバラです。
グーグル検索では(10月21日)多い順に、
「ハロウィン」= 4180万0000件
「ハロウィーン」= 354万0000件
「ハロウイン」= 53万7000件
「ハロウイーン」= 8万3600件
で、「洋菓子」や「本」の比率は、
「ハロウィン:ハロウイン:ハロウィーン:ハロウイーン」=「6:2:2:0」
だったのに対して、ネット検索では、
「ハロウィン:ハロウイン:ハロウィーン:ハロウイーン」=「42:35:5:1」
でした。つまり「-」が入って伸ばす割合は、「洋菓子」や「本」では、
「伸ばさない:伸ばす」=「4:1」(=「8:2」)
だったのに対して、ネットでは、
「伸ばさない:伸ばす」=「13:1」
と、ネットのほうが「伸ばさない傾向が強い」ことが分かりました。