新・ことば事情
5865「漢数字と洋数字」
「数字」を表す場合に「一、二、三」と「漢数字」で表す場合と、「1、2、3」と「洋数字」で表す場合がありますが、その区別はどうしているのか?迷うことが多いと思います。
原則として、
「順番に数えられるものは『洋数字』」
で書きます。
「2階建て」「1児の母」「48歳」
といった具合です。この場合の「数字」は、「3階建て」「2時の母」「54歳」というように、増えたり減ったりできますよね。
しかし、「例外」が多いのですね。まず、「名前、地名、歴史的なもの」の場合は、「漢数字で」書きます。
「一郎」「三軒茶屋」「九代目・林家正蔵」
といった場合です。まあ「一郎」も「二郎」「三郎」「四郎」と増えることもありますが、だからと言って、
「1郎」「2郎」「3郎」「4郎」
はおかしいでしょう?それ以外には、
「数字を取り換えられない、つまり『ことば』として意味のある場合」
です。例えば「ひとりっきりで、身寄りもなく暮らしている場合」の「ひとり暮らし」は、「1人暮らし」ではなく、
「一人暮らし」(あるいは「独り暮らし」)
と書きます。「ひとりぼっち」も、「1人ぼっち」ではなく、
「一人ぼっち」(あるいは「独りぼっち」)
ですね。「孤独さ」を強調する場合ですね。ここからの類推で、「夫婦」や「カップル」など「特定のふたり」を指す場合も「ミヤネ屋」では、「2人」ではなく、
「二人」
を使っています。この区別は難しいのですが、例えば、ある夫婦の間に子供が「2人」いる場合、
「2人の子ども」
と書いた場合の「2人」は、
「子どもの人数」
を示しています。これに対して、
「二人の子ども」
と書いた場合の「二人」は「夫婦」を指します。
お分かりいただけましたか?