新・ことば事情
5846「国内外」
「国内外」
という言葉を、時々目にしますが、放送では、
「国の内外」
と「の」を入れるか、
「くに・ないがい」
と読むように指導しています。日本新聞協会の新聞用語懇談会放送分科会が出した『放送で気になる言葉2011』の84ページにも、
「比較的新しい言葉で、『コクナイガイから大勢の参加者が・・・』のように使われる。放送でときたま耳にするほか政治家にも使う人がいるようだ。しかし、理解するのに一瞬時間がかかる。『国内』を一つの熟した言葉と見ると『ガイ』が半端になるし、『内外』をまとまりとしてとらええると『コク』が理解しにくいからだろう。文字は簡単だが、耳慣れた言葉ではない。『国の内外』『国内・国外(海外)』と聞きやすく表現したい」
と載っています。しかし実態としては、
「こくないがい」
と読まれることが多いです。
そんな中で、8月14日、安倍総理の「戦後70年談話」の中にも、この言葉が出て来ましたが、安倍総理はこれを、
「くにないがい」
と読みました。