新・ことば事情
5832「櫻井と桜井」
「嵐」の「櫻井翔」君のお父さんが、総務省の「事務次官」になるというニュースを、7月29日の「ミヤネ屋」で放送しました。その際に、父と子の「さくらい」という名字の漢字の「字体」が違いました。アイドルの息子は、
「櫻井」
という「旧字体」の「櫻」。昔、
「2階(貝)の女に気(木)がかかる」
と言って覚えた感じです。え?知らない?あ、そう。
それに対して、今回、事務次官になることが決まったお父さんは、
「桜井」
と新字体の簡単な「桜」です。たぶん、「お役人」のお父さんは、当然「常用漢字」の範囲内で書かないといけないとかそういうことなんでしょうね。それに対して「アイドル」の息子は、他にはない、インパクトの強い漢字を使いたいということで「2貝の女」なのではないでしょうか?
ちなみに、この日のスポーツ紙の記事を見てみると、
(父・俊)(息子・翔)
「デイリー」 桜井 桜井
「スポニチ」 桜井 櫻井
「日刊スポーツ」 桜井 櫻井
「スポーツ報知」 桜井 櫻井
で、お父さんは全部簡単な「桜井」で、息子は「デイリー」を除いて、難しい「櫻井」でした。一般紙は、
(父・俊)(息子・翔)
「読売」 桜井 桜井
「産経」 桜井 ***
で、「読売」は「デイリー」と同じく、父も息子も簡単な「桜井」でした。あとの新聞では、記事を見つけられませんでした。また、見かけたら追記します。