新・ことば事情
5739「シショウ」
3月30日の夜、帰宅途中の京阪電車が、急ブレーキで止まりました。何があったんだ?と思っていると、すぐさま車内アナウンスが、
「前方の踏切でシショウされたため、一旦停止しました」
と流れました。
それを聞いて疑問に思ったのは、「シショウされた」という「シショウ」は、
(1) 支障
(2) 死傷
のどちらか?ということです。
そして(1)の「支障」であるならば、
「支障される」
という言葉があるということで、それは聞いたことがない使い方だなと思ったのです。この場合の「される」は「受け身形」ですね。
これが(2)の「死傷」ならば、「された」というのは「尊敬語」ですが、電車が止まってすぐに「死傷」が確認できたというのは、ちょっと疑問。また「死傷」ということは、
「少なくとも、『死んだ人』と『けがをした人』の2人はいる」
ということで、その区別はどうやって一瞬で出来たのか?ということになりますね。
その後、また車内アナウンスで、
「安全が確認されたので発車します」
と流れましたが、疑問は解決されないままでした。