新・読書日記 2015_061
『県民性マンガ うちのトコでは4』(飛鳥新社、もぐら:2014、12、28)
就職ジャーナリストの石渡嶺司さんと、久々に会って飲んだ時に「これ、面白いですよ、よかったら・・・」とプレゼントされた一冊。不勉強で、こんなマンガがあることを知りませんでしたが、明らかに私が好きそうな・・・ごっつあんです!
47都道府県を擬人化して、(まあ、あんまりよく知らないんだけど)今はやりの「艦コレ」みたいな感じですかね、女の子ばかりではないんだけど。「血液型占い」よりは「県民性」のほうが、まだ傾向としては当たっているのではないかなあ。そこに基づいて、わが社制作の「秘密のケンミンSHOW」も成り立って、人気を博しているわけだし。
マンガを書くのも大変だけど、ここまでネタを仕入れる・調べるのも大変!労作だなあと思いました。もう「4」まで続いている人気シリーズのようですし。
「へえー」
と勉強になったのは、
「京都では90年ぐらいでは『老舗』とは言えない。100年200年ぐらいでないと『老舗』ではない」(137ページ)
「山口県では、『山口県』と『山口市』を『山口』のアクセントで区別している。(155ページ)。それによると、
「ヤ\マグチ」 =山口市
「ヤ/マ\グチ」=山口県
なんだそうです。知らなかった!
そして、関東で「しょっぱい」という味を、近畿周辺では「からい」と言い(これはもちろん知っていた)、北陸では「くどい」ということ(211ページ)など、勉強になりましたねえ。
ただ、苦言を呈すると、巻頭カラーの(8ページ)
「柳田国男の『方言集圏論』」
で、「柳田国男」の名前が、
「柳田邦男」
と、「ノンフィクション作家」の方の名前になっていました。「方言集圏論」の方の民俗学者の柳田さんは、
「柳田国男」
です。これは、この手の本では、絶対に間違ってはいけないところ。活字の部分だし、完全に誤植。あと、手書き部分のセリフで、
×「凝態語・凝音語」→○「擬態語・擬音語」
という残念な間違いがありました。校閲、しっかり!