新・ことば事情
5722「二人か?2人か?」
「ミヤネ屋」でスーパーのチェックをしていたら、こういうのが出て来ました。
「二人の息子に託し」
これを見て「おや?」と思いました。「ミヤネ屋」では「夫婦」や「恋人」など、
「特定のふたりを指す場合」
は「漢数字」で、
「二人」
「単に『人数』を表す場合」
は「洋数字」で、
「2人」
という使い分けをしています。(その区別が付きにくい場合もありますが、そこは臨機応変で・・・)
今回のケースは、お父さんが亡くなったのですが、あとを息子さんに託すということで、その息子さんの人数が「2人」ということなのです。
そうすると息子の「人数」が「ふたり」なのですから、ここは、
「2人の息子に託し」
と「洋数字」を使うべきところ。漢数字の「二人」を使った「二人の息子に託し」という表現にすると、「二人」が、
「奥さんと旦那さんのふたり」
という意味になり、「その間の息子がふたり」という意味にも取れてしまいます。
しかし、そんなややこしいことよりも、「絶対に間違われない文章」にしようとするならば、
「息子2人に託し」
とすればいいのではないでしょうか?
そう考えて、「ミヤネ屋」では、そのように変更しました。