新・読書日記 2015_045
『ナショナリズムをとことん考えてみたら』(春香クリスティーン、PHP新書:2015、2、27)
「ミヤネ屋」にもご出演頂いている春香クリスティーンさんの著書。ちゃんと買いましたよ!若き社会学者・古市憲寿さんによる帯の推薦文は、
「『右』でも『左』でもなく『前』~春香さんのバランスと聡明さが存分に発揮された前向き社会論」
そう、今の時代「右」も「左」もない。「前」=未来に向かって、いかに「より住みやすい世の中を築く」かですよね。
春香さんは、2013年12月26日の「ミヤネ屋」でのいわゆる「ヒトラー発言」が、視聴者からの強い反発を招いたことを受けて、
「私は右でも左でもないのに、その発言が、なぜこのように過剰な反応を招いてしまったのだろうか?」
ということに疑問を持ち、その視点で「現代日本の状況」を客観的に分析してみた。その分析=ある意味での研究結果を、本書に記している。
そしてその視点は、「イスラム国」などの問題にもつながっているのではないか?と。
春香さんが、「政治」に興味があるのは、「政治が生活に密着しているから」だという。たしかにそうなのだが、それに気付かない人も多い。私たちが一番、政治にコミットできるのは「選挙」であり、微力ではあるが、その権利を行使できるのは「投票」行動なのに、
「どうせ、何も変わらない」
と「試合放棄」をする人がいかに多いかは、つい先日の「統一地方選挙」を見ても分かる通り。
それでは、何も変わらない。「投票=生活」だという強い意識を、どうすれば持てるのか?少なくとも本書を読むところから始めたい。20歳そこそこの女の子が、これだけ真剣に考えているのに、我々大人が考えないわけにはいかないではないか。
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