新・読書日記 2015_031
『きのうの神様』(西川美和、ポプラ文庫:2012、8、5)
"西川美和"と言えば『ゆれる』『ディア・ドクター』などの作品で知られる映画監督・脚本家。その短編作品集。興味を持って読んだ。と言っても、本自体は、もう3年も前に出ていたものだけど。いわゆる「積ん読(どく)」になっていた一冊。3月中旬に行ったスペイン旅行のお供に持って行った9冊(読んだのは6冊)の内の一冊。帰りの飛行機の中で読んだ。「1983年のほたる」「ありの行列」「ノミの愛情」「ディア・ドクター」「満月の代弁者」の5編。
映画もそうだが、西川美和が描くテーマは、「村=過疎」における人間の生きざま、生と死、それを取り持つ仕事=医者といったものが多いなと感じた(これまで私が触れた作品の中では)。人がたくさん集まって作りだす「都市」ではなく、「村」の方が、「個人=人間」徒言うものが、よく見えて来るのかもしれない。
(2015、3、20読了)
(☆3つ半)
star5