新・ことば事情
5694「『会議』のアクセント」
3月11日、東日本大震災から丸4年が経ちました。
長いような・・・短いような・・・長いけど、短い。
東京の国立劇場で、天皇皇后両陛下が参列されて追悼式が行われ、「ミヤネ屋」でもその模様を生中継で放送しました。
天皇陛下のお言葉は、大変心に沁みるものでした。また、横で聞いておられて、おことばが終わると陛下と並んで頭を垂れて「一礼」をされた皇后さまの「礼」のお姿の美しさには感動しました。腰を曲げて「礼」をした後に、さらに「首(頭)」を下げるような「礼」の仕方は、とても丁寧で美しく、心のこもった「礼」だなあと感じたのでした。
さて、天皇陛下のおことばの中に、3月14日から「国連防災世界会議」が宮城県仙台市で開かれるというお話がありました。その会議が有意義なものになるように、というお話でしたが、その「会議」のアクセントが、
「カ/イギ\ガ」
という「尾高アクセント」だったのでちょっと「おや?」と思って「アクセント辞典」で「会議」を引いてみると、
(1) 「カ\イギ」(頭高アクセント)
(2) 「カ/イギ\」(尾高アクセント)
の順番で2種類、載っていました。おそらく伝統的な(古い)アクセントが、
(2) 「カ/イギ\」(尾高アクセント)
なのでしょうね。「会議」という言葉は、単独で使われることも、もちろんありますが、その前に、
「防災会議」「管理職会議」「スタッフ会議」「役員会議」
のように、
「何か、会議の特徴を表す言葉が付くことが多い」
ですね。そして、そういう場合は「複合語」で、アクセントが、
「コンパウンドして『中高アクセント』」
になって、
「ボ/ーサイカ\イギ」「カ/ンリショクカ\イギ」「ス/タッフカ\イギ」
「ヤ/クインカ\イギ」
のように「会議」の部分のアクセントは、
「カ\イギ」
と「頭高アクセント」になります。それもあって、「頭高アクセント」の「カ\イギ」が広まったのではないかなあ、というような話を、萩原アナウンサーとしました。