新・ことば事情
5688「甘じょっぱい2」
3月4日の『かんさい情報ネットten.』で、山本アナウンサーが新大阪にできた新しいエキナカ施設(お店)から中継を行いました。その中に出て来た"味の表現"、
「甘じょっぱい」
という言葉は、「東日本の言葉」で関西人には、なじみがありません。
そもそも、
「しょっぱい」
が東日本の言葉。西日本では、
「塩からい」
と言います。でも「甘じょっぱい」を、
「甘からい」「甘がらい」
とは言わないなあ。
手元にある普通の国語辞典=『広辞苑・第6版』(2008年)『精選版日本国語大辞典』(2001年)『新明解国語辞典』(2012年)にも載っていないので、きっと「新しい言葉」なのでしょう。
新しい言葉をす早く採用することで有名な『三省堂国語辞典・第7版』(2014年1月刊)には、
*「あまじょっぱい」=あまくて、しおからい。(例)「甘じょっぱいおでんのつゆ」
と載っています。
「甘ずっぱい」からの連想で生まれた言葉かもしれませんね。
私がこの言葉に気付いたのは、2013年の11月。その際、「平成ことば事情5279甘じょっぱい」に書いています。
今回、それを読み直して思ったのですが、もしかしたらこの「甘じょっぱい」という言葉は、
「『塩麹』の普及に伴って広がったのではないか?」
ということです。どうなのかな???