新・ことば事情
5663「リシャウィ死刑囚」
「イスラム国」の人質となっている後藤健二さんとの引き換えに釈放が要求されている、
「リシャウィ死刑囚」
のアクセントを、1月27日のNHK『正午のニュース』で高瀬耕造アナウンサーは、
「リ/シャ\ウィー」(4拍)
で発音していたので、「おや?」と思いました。「ウィ」で1拍、そのあと「-」で1拍伸ばしていました。
また、1月29日『ZIP』で、日本テレビ・桝アナと、ヨルダンの女性ニュースキャスター(VTR)は、
「リ/シャ\ウイ」(4拍)
と、「4拍・中高アクセント」ではありますが、「ウイ」と「大きいイ」での発音でした。
ところが小熊アナと、現代イスラム研究センター理事長の宮田律(おさむ)氏は、
「リ\シャウィ」(3拍)
でした。
『スッキリ!!』の中の、ヨルダンからの中継(午前10:12頃)で出て来たNNNの特派員は、
「リ\シャウイ」(4拍)
でした。
そして、1月29日のNHK『正午のニュース』では、高瀬アナウンサーは、
「ザ/リダー・リ/シャ\ーウィー死刑囚」
と、前回(27日)とは微妙に違う「シャ」の後ろを伸ばす「5拍」のアクセントでした。
次に出て来た、名字だけ単独の時は、
「リ/シャ\ウィー」
と。27日と同じ「4拍・中高アクセント」でした。
そして、解説で出演していた日本エネルギー経済研究所・中東研究センター長の田中浩一郎さんは、
「リ\シャウィ」
と「3拍・頭高アクセント」でした。
1月29日の「 ミヤネ屋」で、読売テレビの川田裕美アナウンサーと、コメンテーターの青木理さんは、
「リ\シャウィー」
と「4拍中高アクセント」で、最後の「ウィ」は「-」では伸ばしていました。また、メーンMCの宮根誠司キャスターは、
「リ\シャウイ」
と、最後は「大きいイ」での「4拍・頭高アクセント」でした。
まや、1月29日午前8時頃公開された、「後藤健二さん本人」と思われる音声で、英語で読まれた文面は、
「リ\シャウィー」
と「4拍頭高アクセント」でした。
でも実は、
「どのアクセントで読んでいても、それほど違和感はない」
んですよね。というのも、「これまでに聞いたことのない名前」なので、
「『どれが正しい』という感覚が、私たちの中に、まだない」
というのが原因だと思います。一応、アクセントの観察、ということで。
後藤さんの一刻も早い「無事解放」を祈念します。
(追記)
1月30日のテレビ朝日のお昼のニュースに出ていた、ヨルダンのモマニ情報相の発音を聞いていたら、
「リ/シャ\ウィ」
と「3拍・中高アクセント」でした。徒言うことは、おそらく、ヨルダンの現地語(アラブ語?)のアクセントでは、モマニ情報相や女性ニュースキャスターが使っているように、
「リ/シャ\ウィ」(3拍・中高アクセント)
なのでしょう。しかし、「英語アクセント」では、
「リ\シャウィー」(4拍・頭高アクセント)
なのではないかなあと思いました。
また、1月30日のNHK正午のニュースで、高瀬アナウンサーは、
「リ/シャ\ーウィー」(5拍・中高アクセント)
で2回、読みました。
(2015、1、30)
(追記2)
1月30日のTBS「ひるおび」で、パネルを説明していた体格のいい男性アナウンサーと、コメンテーターの宮崎哲弥さんはともに、
「リ\シャウィー」
と「4拍・頭高アクセント」でした。
(2015、1、30)
(追記3)
1月30日の日本テレビ「every.」の男性ナレーターは、
「リ\シャウィー」
という「4拍頭高アクセント」で、語尾を伸ばしていました。
(2015、1、30)