新・ことば事情
5655「100分を頂いております」
1月23日の読売テレビの夕方の『関西情報ネットten.』を見ていたら、USJに新しいアトラクションがオープンしたという話題をやっていました。人気漫画『進撃の巨人』のアトラクションだそうです。それが大人気で、長ーい行列ができているということで、その様子を取材していました。
その際に、列の整理を担当している係の男性が、こう言っていました。
「『進撃の巨人』はここが最後尾です!アトラクションまで100分を頂いております!」
このコメントの「100分=1時間40分」という時間もさることながら、
「100分を頂いております」
が気になりました。
「時間がかかる」「待ち時間」
のことを、
「○○分を頂く」
という言い方はなじみませんね。たしかに、
「今たて込んでおりますので、お時間を頂戴してよろしいでしょうか?」
「お待ちいただいても、よろしいでしょうか」
などという言い方はありますし、それほど違和感がないので、そこからの類推で「具体的時間」にも「頂戴しております」「頂いてます」と使ってしまうのかなあ・・・。
これは、某テレビショッピングの有名社長の、
「1万9800円でお願いします」
というコメントの、
「○○円でお願いします」
という言い方に感じる違和感と同じです。
へりくだっているようで、へりくだっていない感じがするのは、私だけでしょうか?
(追記)
「100分を頂いております」
ではなく、
「100分、お待ちいただいております」
なら問題ないのになあ。
(2015、1、26)