新・ことば事情
5614「正月ぶり」
12月8日の朝の日本テレビ『ZIP!!』を見ていたら、ことしのノーベル物理学賞受賞者の天野教授の長女で、京都大学大学院生・天野彩さん(24)が、
「家族で集まるのは、いつ以来ですか?」
と聞かれて、
「正月ぶりですかね」
と答えていました。
この「~ぶり」という言い方は、「一種の若者言葉」でしょうね。従来であれば、
「正月以来」
と答えるところですからね。
以前からこの「~ぶり」の使い方は気になっていましたが、このところ、よく耳にするようになりました。2006年に、
「平成ことば事情2722 いつぶりですか」
で気付き、ことしの3月には、
「平成ことば事情5041どれくらいぶり」
夏には、
「平成ことば事情5551小学生ぶり」
先月は、
「平成ことば事情5592いつぶり」
と、その都度書いて来て、今月・12月です。明らかにことし、「~ぶり」の使用例が増えているように思います。
早稲田大学非常勤講師で『三省堂国語辞典』の編纂者・飯間浩明さんが主宰していた、
「今年からの新語」
に、「いつぶり・正月ぶり・小学生ぶり・どれぐらいぶり」を応募すればよかったな。