新・ことば事情
5609「文太さん死す」
「平成ことば事情5600健さん死す」で、11月10日に亡くなっていたことがわかった映画俳優の高倉健さん(83歳)の訃報を報じた11月19日付のスポーツ紙の見出しを紹介しました。以下のようなものでした。
【サンケイスポーツ】健さん死す
【日刊スポーツ】 健さん死す
【スポーツ報知】 健さん死す
【デイリースポーツ】健さん逝く
【スポーツニッポン】健さん旅立つ
それから、3週間もたたないうちに、今度は菅原文太さんの訃報。11月28日に亡くなっていたそうです。81歳。この年頃の名優が次々と・・・。
12月2日のスポーツ紙各紙の見出しは、以下のようなものでした。
【サンケイスポーツ】(健さんに続いて)「文太さんも逝く」
【日刊スポーツ】(仁義なき戦い 菅原)「文太さん死す」
【スポーツ報知】(健さん追うように)「文太兄い死す」
【デイリースポーツ】(昭和の名優がまた...)「文太さんも逝くなんて」
【スポーツニッポン】(寂しい 昭和のスターまた一人)「文太さん死す」
文太さんの訃報で「死す」としたのは、「日刊」「報知」と「スポニチ」。「日刊」と「報知」は健さんのときも「死す」でした。しかし「デイリー」と「サンスポ」は、
「(昭和の名優がまた...)文太さんも逝くなんて」【デイリースポーツ】
「(健さんに続いて)文太さんも逝く」【サンケイスポーツ】
と、「健さん」と並べて、その「死」を「2人分」、悼んでいるように見えました・・・。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。