新・ことば事情
5604「質量と重量」
11月27日の「ミヤネ屋」で、今月30日に打ち上げが予定されている「はやぶさ2」のスペック(サイズ・性能)の紹介で、
「『質量』600kg」
とあり、
「『重量』ではないのか?」
と確認したところ、JAXAの資料などにも「質量」とありました。
考えたところ、そもそも「重量」(重さ)とは、
「引力のある地球上での言葉」
であり、
「『引力のない無重力の宇宙』では『重量』とは言わない」
のではないか?しかし「その物の本来の重さ」は存在し、それを、
「質量」
と専門家の間では呼ぶのではないか?と思い、テロップはそのまま「質量」としました。
『広辞苑』によると、
*「質量」=【物】(mass)物体が有する固有の量。物体の重量とは区別される。力が物体を動かそうとする時に物体の慣性によって生じる抵抗の度合いを示す量(慣性質量)として定義され、他方万有引力の法則から2物体間に働く引力がおのおのの質量(重力質量)の積に比例するとして定義される。実験によれば、両質量は同等である。単位はキログラム、またはグラム。」
*「重量」=「重さ」に同じ。日常的には質量と同義に用いる。
うーん、難しいがやはり「重量」と質量」は厳密には違うのですね。でも、
「日常的には、質量と重量は同じ」
とあります。勉強になりました!