新・読書日記 2014_141
『なぜ時代劇は滅びるのか』(春日太一、新潮新書:2014、9、20)
大変評判の良い一冊。私は、水道橋博士のツイッターで知り、購入した。帯には、
「圧倒的な熱量で放つ、時代劇への鎮魂歌」
とある。著者は1977年生まれと、若い。
「そんな若くて、なぜ『時代劇』に?」
とよく言われると言うが、実はその世代でも、再放送などで「時代劇」には親しんでいたとのこと。私の世代は、子どもの頃はよく「時代劇」見てたなあ。ゴールデンタイムでも放送していたし、午後4時台の再放送なんか『遠山の金さん』とか『隠密同心』とか『大岡越前』とか、『桃太郎侍』とか『水戸黄門』とか、全部「時代劇」だったもんなあ。『必殺!』シリーズも、一応「時代劇」だよね。
でも、その頃から、既に「時代劇」は衰退の道を歩んでいたと。その時代の"うわべ"は知っているので、その"背景"を読むと「そうだったのか!」と、まるで池上彰さんの様に納得しながら読み進める一冊。著者の"時代劇への愛情"が、とても感じられる一冊でもある。
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