新・ことば事情
5564「『活火山』の読み方」
御嶽山が噴火し、多くの方が犠牲となりました。痛ましいことで、お察し申し上げます。自然災害の怖さを改めて感じます。
このニュースの関連で、
「活火山」
という言葉がよく出て来ます。この読み方は、アナウンサー的には、
「カツカザン」
です。『NHKアクセント辞典』を引くと、1番目に、
「カツカザン」
2番目に、
「カッカザン」
という促音の発音が載っていますが、アナウンサーは「カツカザン」だと教育されました。「カツ」は「母音の無声化」によってあまり聞こえないので、同じように聞こえて、より言いやすい「促音」つまり「小さいッ」の
「カッカザン」
になる傾向があります。しかし、他局も含めて聞いていると、大体アナウンサーやナレーター等のプロは、
「カツカザン」
と読んでいるようです。
それで思い出したのは、
「カツカレー」
です。これも「言いやすさ」を優先すれば「促音化」して、
「カッカレー」
となるはずですが、これは「トンカツ」の「カツ」を強調する必要があるためか「促音化」はされずに、「カツカレー」と言われますね。
「活火山」もそれと同じで、「活」ということを強調したいので、促音化せずに、
「カツカザン」
と言うのではないかなと思いました。