新・ことば事情
5562「『度』か『回』か 2」
「平成ことば事情5070」で書いた「『度』か『回』か」の続編です。
2014年9月28日、大相撲秋場所は、横綱・白鵬が、千代の富士並ぶ、
「31度目の優勝」
を達成しました。
その際にNHKテレビでは、実況の藤井康生アナウンサーも、字幕スーパーも、
「31回目(の優勝)」
と表現していました。
これまでの話では、「回」は「毎回必ず回ってくるもの」について使い、そうでない回数は「度」を使うということでした。それによると、いくら白鵬が強くても、
「必ず勝つとは限らない」
ので、
「31度目」
を使うのではないかなと思います。
新聞各紙は白鵬の優勝をどう伝えたか?9月29日の朝刊を見てみると、
*「31回目」=毎日
*「31度目」=読売・朝日・産経・日経
でした。毎日だけ「回」ですね。
ただ、どの新聞も「優勝回数」としていて「優勝度数」としたところはありません。
「回数」なら「回」で数えてもいいのでは? という気はします。どうでしょうね?