新・読書日記 2014_105
『弱いつながり』(東 浩紀、幻冬舎:2014、7、25)
ツイッターでは、盛んに感想文がリツイートされている。1時間で読めたとか2時間で読めたとか、これまでの東浩紀の本よりも読みやすいと。たしかに、1時間半ぐらいで読めた。本はハードカバーなのだが、字が少なくて、詩集のような装丁である。一言で言うと、「旅へのいざない」のような感じ。ネットの中のバーチャルな世界だけで、リアルな世界もわかった気になるな、と。「若者よ、"ネットを捨て"旅に出よう!」・・・とまでは言ってないが、たまにはネットから離れることも大事だよと説いている気がします。
「世界は急速に均質化しています」(126ページ)
などは、確かにそうだなと、よく感じる。昔から「都市化」というのは「均質化」につながると思っていたが。
このところこの「弱いつながり」という言葉をよく目にする気がする。あとで読んだ佐々木俊尚さんの本でも「弱いつながり」が出て来た。そもそも「田舎」は「強いつながり」で、都市(都会)は「弱いつながり」を求めた人たちが集まった場所だ。「都市文化論」にも通じるのかもしれない。
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