新・ことば事情
5529「啓蒙と啓発」
「ミヤネ屋」の番組の中で、
「啓蒙」
という言葉を使ったところ、視聴者の方から、
「最近は『啓蒙』とは言わない、『啓発』と言うのだ!」
というご指摘を受けました。そういえば最近は「啓発」のほうがよく目にし、耳にする気がします。なんでも「啓蒙」の「蒙」は、
「無知蒙昧」
の「蒙」で、
「くらい」(=物を知らない)
という意味なので、啓発する相手に失礼にあたるからということらしいです。
そもそも「蒙」は「常用漢字ではない」ので、使うときは熟語全体にルビを振って、
「啓蒙(けいもう)」
としなくてはなりませんね、もし使うとしても。「啓発」なら、ルビは要らないな。
ご指摘ありがとうございました、大いに「啓発」されました!